« 典座・秋葉原本店(秋葉原):うまとろラーメン|メイン|iTunesMusicStore-jpスタート!(1) »

2005
08 03(水)

のだめに弾かれる惹かれる人々

[ MovableType/Blog, 二次元的行間之隙間:Book, 五次元的思考之蒙昧:Diary]

7月20日のエントリーで、のだめカンタービレのドラマ化について話しましたら、コメントをつけてくださる方が思いの外いらっしゃって、しかもどうもそれが呼び水となって「のだめ」「ドラマ化」のキーワードで飛んでくる方々が大変多くなっている模様。
わかりにくくなってしまうといけないのでここで改めてエントリーしておいてSEOにしようかと。
(※SEO:検索エンジンに引っかかりやすくするための小細工。このブログはアマゾンと楽天のアフィリエトぐらいしかしてませんのでまあ意味はありません(爆))

まあ、それにしてもチョイと話題の端に出しただけでこの人気。「のだめカンタービレ」の何がここまで人の心を引きつけるのでしょうか?今回は、そういう話題です。
ちなみに、キャストの話題とかそういうのは、7月20日のエントリーのコメント欄で盛り上がっているのでそちらに興味のある方はご覧下さい。(えー)

近現代の音楽マンガについてはOCNスペシャルさんでさらっとまとめられています。TO-Y懐かしー!つうかTO-Yって音楽マンガだっけ?つうかBOYも音楽マンガにしてしまうのはさすがに無理があるだろう・・・というくらい、実は音楽マンガというのは微妙なジャンルです。どれが音楽マンガなのか?という定義がしにくい。「ガラスの仮面は演劇マンガです」という決め打ちができない。

「超人妻だるログ」さんによれば、音楽マンガ(特にここではバンドマンガ)には「モニョモニョする」ところがある、という表現を使っています。音楽マンガをと言うには音楽を主題にしなければいけないのですが、実際の所、音楽を文字や文章で表現してもなかなか伝わりにくい。タイバン相手を自慢のギターで蹴散らしても何がどうすごかったのかわかりにくい。なんだか「モニョモニョ」した、落ち着かない感じになる。でもそれでは売れないので、「音楽マンガ」は人間関係や音楽とは関係ないストーリーに流れていき、そこで「音楽マンガ」としての方向性は失われてしまう。
このジレンマは、音楽マンガに限らず全ての物語が持つ「ゴハンとオカズのバランス((c)野田昌弘)」で考えられます。ゴハンとオカズの量は一定のバランスを保っていなければいけないが、両者の関係は必ずしもリニア(ゴハン二倍ならオカズも二倍)というものではない、むしろゴハンが二倍あるとゴハンが多すぎる・・・というものです。音楽マンガはゴハン=音楽の部分が伝わりにくい=味が薄すぎるため、ちょっとでもオカズ=人間関係や恋愛ドラマが多いとアッという間にバランスを失ってしまうのではないでしょうか。

ま、そんなんで「のだめカンタービレ」なんですけど、このマンガの場合、どんなに分からなくても「ごはん」であるところの「音楽」をとにかく全面に出しています。大コマが多くなろうとセリフが無くなろうとオーケストラシーンが延々と続くこと続くこと。オーケストラなのキャラが多く、画面が寂しくならないのがならでは、です。
バンドではなくオーケストラであることにもう一つポイントがあって、それは練習しながらでもコンサートでもモノローグや台詞が使えること(笑)。バンドで歌いながらモノローグしたらヘンですし、ギター弾きながらボーカルをドツくことはできません。でもクラッシックならピアノを弾きながら喋ったり、指揮をしながら心の中で毒づいたりすることができます。これが、音楽以外のドラマと音楽を上手く融和させ、「もにゅもにゅ」感を減らし、ゴハンとオカズのバランスを上手く取っているのではないかと思います。

思うに、音楽マンガに対する素地は元々あると思うのですよ。そもそもマンガというは想像のお話です。ファンタジーであれ現代物であれ、マンガといわず物語全てに言えることでしょう。
自分もそう感じますが、音楽ができない人間にとって、音楽というのは一種のファンタジーです。声楽であれ楽器であれ、自由自在に音楽を奏でそれで何かを表現するというのは夢であり、遙かなる高みにある望みなのです。それを叶え、語ってくれる音楽を中心とした音楽マンガがあらわれた、それが「のだめカンタービレ」だった、ということではないのでしょうか。

まとまりが無くてすいませんが、最期にアマゾン・アソシエイトしておきますのでどうぞお買い求め下さい(えー!

ブラームス:交響曲第1番~のだめカンタービレ

ブラームス:交響曲第1~のだめカンタービレ

posted with
amazlet at 05.08.03

キングレコード (2005/09/22)
売り上げランキング: 20

Amazon.co.jp で詳細を見る

投稿者 ogre : 2005年8月 3日 22:25