« 巌虎(秋葉原):巌流島ラーメン|メイン|花のズボラ飯:久住 昌之 (原作), 水沢 悦子(絵) »

2011
02 06(日)

イナイ×イナイ:森博嗣

[ 二次元的行間之隙間:Book]

イナイ×イナイ PEEKABOO (講談社文庫)
森 博嗣
講談社 (2010-09-15)
売り上げランキング: 98915

森博嗣氏の「Xシリーズ」の文庫化。なにしろ残り作品のカウント・ダウンが始まっている氏の作品だ。新しいシリーズの(文庫版だが)刊行にあたっては、嬉しいような、寂しいような。

今回の主役級は(少なくとも今のところ分かっている限りでは)初登場?のお二人。もちろんその周囲には怪しげな人々がたくさんいて、従来からの読者はニヤリとすることうけあい。思わず他のシリーズをひっくり返したくなる衝動にかられる人もいるかもだ。

携帯電話が使われているので、時間軸としては現代に近いのであろう。しかし現実離れした舞台装置と超然とした登場人物がそういうことも忘れさせてしまう。まるで金田一耕助がでてきそうな、そういうタイプの物語だ。レトロ・コンテンポラリィ。簡単なようで、いざやろうとするとクドくなりすぎ、ウソっぽいからギャグにしてしまうか、なんだか舞台が宙に浮いたようになってしまうのだが、うまいことバランスがとれている。ただまあ、ちょっとキャラの性格付けが年寄り臭いというか、ナウなヤングな感じがするのが、気になるが(ZOKUシリーズを思い出す)。

まあまだこのシリーズは序の口。もちろん「Gシリーズ」も文庫はこれからだし、もうしばらくは森ワールドを楽しめそうだ。

投稿者 ogre : 2011年2月 6日 23:15



コメントする