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2008
01 30(水)

私的詩的至適ボーカロイド(4):ピンクスパイダー

[ 二半次元調之拘:Music, 五次元漂流:Net]

鏡音リン・レンのオリジナル曲を初めて紹介するよ。

個人的な趣向として、歌詞や曲の良し悪しはもちろん好き嫌いに反映するところだが、やはり調教が一定ラインを超えていないと、琴線に響くことは少ない。プロじゃないから、不完全なボーカルからその楽曲の最終形を想像するのは難しい。

前にも書いたが、初音ミクの場合、「けなげに唄う(電子世界の)ボーカロイド」というキャラクター設定がうまく構築されて、楽曲もそういうキャラを前提にしたものが多く創られた(もちろんそればかりではないが)。だからこそ、多少機械っぽい(調教が不完全な)声質であってもそれを生かす楽曲が創られてきた。

翻ってリンレンの場合はどうかというと、いまいちキャラクターの性質がはっきりしない感じになってしまったのではないだろうか。ミクには「みっくみく」があったが、リンレンにはロードローラーだったからな(笑)。ネタとしてはいいが、キャラの性格付けにはならなかった(あたりまえだ)。
しかもリンレンは、「初音ミクより本格歌唱向き」という宣伝なされていて、しかし、デフォルト状態ではミクのような人間に(比較的)近い感じが出ない、扱いが難しい子だった(らしい)。調教がこなれてきた初音ミクとの比較もあり、比較的「調教のレベル」が重視されながらも、なかなか納得のいく声質を得られないでいる、という悶々たる状態が今でも続いているように思う。

さて、本作「ピンクスパイダー」だが(やっと本題に戻った)、発売後わずか数日とは思えない調教っぷりであり、その声質に合わせたとしか思えない楽曲であることがとにかく驚きだ。楽曲と声質(性質)がマッチした結果なのかも知れないが、クリエイタは定評がある人でもあるので狙ったものとも思える。

その後、素晴らしい調教の楽曲がたくさん出てくることになり、発売元が言うところの「やればできる子」は証明されたのではあるが、そういった作品はまたの機会に。

最後に、「みんなのうた」で流れてもおかしくないようなPVも紹介しておく。
……それいしてもニコ動のボカロ曲には「みんなのうたに応募しようぜ!」という褒め言葉が多い。やっぱりみんな、音楽には癒されたいんじゃないだろうか。

投稿者 ogre : 2008年1月30日 08:22



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