2007
12 30(日)
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大奥(3):よしながふみ
[ 二次元娯楽:映漫アニゲー, 二次元的行間之隙間:Book]
よしながふみの歴史フィクション、三巻目。第2巻に引き続いて将軍家光の時代の物語で、第1巻で紹介された吉宗の時代に繋がる、このフィクション世界の成り立ちを、ハードSFもかくや、という説得力で描ききる。この展開は鳥肌もの……!
「男だらけの大奥(むしろ将軍が女)」という「舞台ありき」だと思われたものだが、派手派手しいギミックも必要とせず、架空の伝染病一発で状況を説明しきってしまう。まさに思考実験。現代にも通じる、立派なサイエンス・フィクションだと思う。よしながふみという人は、そういう人だったのだろうか?「フラワー・オブ・ライフ」のような作品もあるし、本気モードでの説得力は尋常ではない。それが説明臭くなく、ストーリーにすんなり入り込んでくるのがまた小気味よい。
西洋骨董洋菓子店がドラマ化されたのも記憶に新しいが、次はこのあたりがターゲットになっていそうな気がする(文化庁メディア文化芸術祭も獲ってるしね)。ドラマにするにはまだ尺がたりないか。それ以上に、演技力のある美形を揃えなければならない、というハードルが高いね(ジャニーズ並べただけじゃ作者が納得しまいナァ)。
投稿者 ogre : 2007年12月30日 13:47
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