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09 24(月)
今日買ったマンガ エマ(9):森薫
[ 二次元娯楽:映漫アニゲー, 二次元的行間之隙間:Book]
今回からマンガ紹介もマンガごとにエントリーを分けることにする。その方があとで探すときに便利だし……。決して記事の本数を稼ごうとしているとか、卑しい意味ではない(別に記事が増えたからって原稿料が貰えるわけでもないし)。
というわけで本題。ヴィクトリアン・タイムズのメイド「エマ」を巡る物語は、番外編に突入して2冊目。今回は、本編ではウィリアムの母親の友人として登場した黒髪のボイン(死語)=ドロテア率いる(?)メルダース家の物語が主流だ。ドロテアの息子エーリヒの、ペットのテオ(リス)の物語、ドロテアとその夫・当主ウィリアムのモーニングティでイン・ザ・シーツな話(うわーえろーい)、メルダース家のメイドの休日を通して当時の街の風景を眺める話、ウィリアムとハキムの出会いの話、ウィリアムのエレノアが観に行った劇の舞台裏(役者サイドの話)の話、の全5話。
いくつかは当時の風俗や文化に踏み込んだ、やや社会派の傾向も見られて、自分のような設定マニアにはたまらない。自分もシャーロック・ホームズとクトゥルフの関係で、この時代の資料をいくつか集めていたのだが、森薫が生き生きと描き出すキャラクターの表情は、当時の空気を何よりも雄弁に物語っているように感じる。
残念ながらこの「エマ」のシリーズは、次の巻をもって終了となるそうだ。エマ本編を(あの後を)続けるというのもそれなりに辛そうだし……シリーズ終了、ということになるのだろうか(そしてあとは不定期読み切りだろうか)。
アンケートハガキさえ手描きでしつらえられた、この力の入ったシリーズが終わってしまうのは残念だが、まずは最終巻を期待したいと思う。
投稿者 ogre : 2007年9月24日 23:19
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