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09 23(日)
「狂い」の構造:春日 武彦/平山 夢明
[ 二次元的行間之隙間:Book]
扶桑社 (2007/08/30)
売り上げランキング: 625
精神科医・春日武彦氏とホラー作家の平山夢明氏による対談本。実際の所どれくらい編集されているかは不明だけど、放談に近いノリでかなり際どいことを語り合っている。光市の母子殺人事件の裁判(ドラえもんがどうとかの件)といった時事的な話題から、最近問題になっている「困ったご近所さん」、自殺、DV、赤ちゃんを置き去りにする親、サイコパス、猟奇殺人者。この本に出てくる「狂気」は、臨床の対象となる「狂気」ばかりではなく、一般的に「オカシイ」とされる行動・人物であり、行き当たりばったりに俎上に乗せられる格好だ。
本当の本当にヤバイところは編集されているだろうが、それでも、ちょっとばかりショッキングな話題が並んでいる。しかしそれは商業作家と精神科医が書籍という場で語っているからショッキングなダケであって、居酒屋でビール片手に語られることは良くある話だ(不謹慎な話題であることは否定しないが、しかし、不謹慎であるが故にそういうことは話題にされる)。まさに放談である。そう宣言されているので、そう取らなければいけない。
主に喋っているのは平山氏のような気はするが(笑)、所々、春日氏の「ぶっちゃけ」が合いの手として入り、読者は「ああ、やっぱそうだよね」と頷くことができる、という感じだ。ある意味、我々の直感だって(専門家から見ても)正しいモノなんだ、と安心できる。
とはいえ、そう思えないメンタリティの人には「なんて非道いことを言うんだ、不謹慎だ」といことにもなりかねない。有名人が放談をすること自体に耐えられない人種もいるようなので、そういう方々にはお勧めしない。
投稿者 ogre : 2007年9月23日 23:13
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