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超人ロック エピタフ (3)：聖 悠紀

[ 二次元娯楽：映漫アニゲー, 二次元的行間之隙間:Book]

超人ロック エピタフ (3) (MFコミックス フラッパーシリーズ)

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聖 悠紀
メディアファクトリー

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最近の「ロック」のショートシリーズは、1巻ものか２〜３巻程度で終わるものが多かった。ところが、この「エピタフ」のエピソードは3巻終えてまだまだ中盤前、といった感じだ。帝国宰相ド・ラージュの半生を描いていく作品、どの辺まで続けるのかわからないが、もしロックが死目を看取るところまでいくなら、この先もずいぶん長そうだ。（なにしろタイトルが「エピタフ」ー「墓碑銘」であるのだから。）
ロックが主役ではなく、あくまでも「語り部」であったが、この巻ではようやく引き篭もりから抜け出す。今後「現在」についても平行して展開するのだろうか。

語られるド・ラージュ青年は、ルドルフ皇帝と通じながらもそれに甘んじることなく、自ら人生を切り開こうとするたくましい若者だ。暗殺者に脅かされながらも消えた幼馴染の消息を追う。その中で浮かび上がる不吉な言葉も、読者にとっては次巻へのヒキだ（笑）。

ロックが光の剣を振り回して大活躍するのも爽快だが、そうなると物語的には「どうやってコイツを困らせてやろう？」という事になってしまう。≪魔界都市≫シリーズのメフィストとか「私」の方のせつら君みたいなものだ（違うか？）。ま、それはそれで平行連載中の「ニルヴァーナ」で楽しめばいい。
方向性の違うふたつの「ロック」を楽しめるとは、贅沢な時代になったものだ。

投稿者 ogre : 2009年8月27日 23:57