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04 18(水)
いちや(立川ラーメンスクエア):塩スペシャル
[ 麺丼之中是大宇宙:ラーメン]
うわさは、聞いたことがあった。がんこ八代目に通い始めたすぐ後だから、もう10年近く前のことになると思う。
江古田の方に、がんこラーメン系のお店があって、そこが会員制(!)のラーメン店をやっている、という話。がんこの系譜らしく看板を出さないばかりか、一見の客は入れないだとかなんだとか(この辺の情報は、多分、正確ではない)。
もっとも、当時の自分は、江古田というのがどこにあるかもよく分かっていなかった(今だって分かってないのだが……西武線のどれかだっけ?)。
そのお店が、今回紹介する「いちや」だ。もっとも、噂に聞こえた怪しげな面影も今はなく、10店を越えるチェーン店として展開中。各地のラーメンテーマパークを中心に出店しているらしい。
今回訪れた立川ラーメンスクエアも、そうしたラーメンテーマパークの一つだ。「わざわざ行かない」がモットーの自分としては、まあ、かなり遠い方だ。
乱立するラーメンテーマパークが各地で苦戦を伝えられる中、ここも例外ではないらしい。3月末で終了した店舗が数件あり、入れ替え工事の真っ最中だった。入店する店舗にトライアルを課し、勝った店だけが入店できるというシステムだそうだが、そうまでして得た権利を「契約期間満了」であっさりと撤退する理由はなんなのか。まあ、近くのユーザーとしては、新しい味が楽しめるので、悪いことではない。
今回訪れたのは平日の昼下がりであったが、どこもすぐに入ることができそうだった。
さてさて、本題の「いちや」である。醤油味と塩味、つけ麺をやっている。店内はレトロとモダンが融合したこじゃれた作りで、カウンターだけのがんこ直系とは一線を隔すところだ。
気になったのが、若い店員が調理場で始終まくなしにおしゃべりをしている店員。ラーメン屋に限らず、あらゆる飲食店では、厨房でのおしゃべりは衛生的によくないのではないだろうか。客とのちょっとしたコミュニケーションや、仕事上必要な指示・応答、パフォーマンスとしてのかけ声などは、もちろん別。しかしどれだけ譲っても、同僚の(今日はいない)○○の恋愛関係について聞きたいとは、客は思っていない。
今回頼んだのは「塩スペシャル」。しそだれを使った塩ラーメンに具だくさんのラーメンだ。一般に言う全部入り、とは、ちょっと違うらしい。食券を渡して席に着き、出てくるまでに10分ほどかかった。タイミングが悪かったのだろうか。一度に3玉程度しか茹でられないのに、席の数が多すぎると思う。
スペシャルは、チャーシュー2枚、半熟卵、揚げネギ(赤ネギと白ネギの二種類)、メンマ、海苔、普通のネギ、バター、そして圧巻の巨大海苔がついている(写真奥の、壁みたいなものがそれだ)。揚げネギとネギ、普通の海苔と巨大海苔、と、具材がかぶっているのが気になる。揚げネギの風味は強すぎるし、巨大海苔は大きすぎてひたすら食べ辛い。ビジュアルのインパクトはとても強い。絵になる、とでもいおうか。
麺は細麺の縮れ麺。スープがよくからむ。「味が濃いめ」と断り書きがあったが、がんこ系の中では薄口な方ではあるまいか。みじん切りのしその葉が多めに入っているので風味が強いが、スープそのものにはしその香りはあまり移っていない。バターの味が強いせいか、魚介の印象があまりない。どうしてもがんこ直系のお店と比べてしまうのだが……。
総じてレベルは高いのだが、味わいと香りが売りのシンプルなスープに、どっかりと上モノを乗せてしまっているのはもったいない感じがする。揚げネギやバターのパワーが強く、どうしてもスープが弱く感じてしまう。贅沢さをアピールするための戦略だとは思うが。
悪くはない。その証拠に、「次は醤油を試してみよう」と思わせる。残念ながら、近場にないので、次は先になると思う。
Technorati Tags: ラーメン
投稿者 ogre : 2007年4月18日 20:54
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