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2006
02 18(土)

TOKYO WAR:押井守

[ 二次元的行間之隙間:Book]

TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR
押井 守
エンターブレイン (2005/06/30)
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1994年に出版された押井守の処女小説が改訂版となって登場。もともとは文庫版だったのがハードカバーになったので、文庫落ちしなさそうですから珍しく購入しました。
しかし、もう十年も前ですかー…。十年経っても日本の政治やら取り巻く環境やらは結局大して変わりないような気もします。

基本的には映画版「機動警察パトレイバー2 the Movie」のストーリーを踏まえています。なので、映画(DVD)を観ていると画面がありありと脳裏に浮かんできます。プロットも台詞回しも劇場版とほぼ同じ。映画にしたらダラダラしてしまいそうなところや、逆に小説にインサートすると蛇足になりそうなシーンが変わっていますが、それ以外はほぼ変化ありません。

パトレイバー2以降、押井守の作品はどんどん引用が増えていって難解な感じになってきますが、本作ではまだそれほどではありません。映画では荒川(竹中直人)と後藤隊長(大林隆介)の長台詞の掛け合いが印象的でしたが、小説としてみると不思議と長く感じません。本作が処女小説だったそうですが、小説の「間」は上手くつかんでいるのだと思います。

ただやはり気になるのはわずかに追加されたシーンで、ストーリーテリング上、より理論的につじつまが合うようになっています。その他、旧特車2課の面々がナベをつつく場面では、「夏休みは終わったんですよ」という進士さんのセリフが10年を過ぎて染みますね(^^;)。

お話的には映画のノベライズ、それも特に捻ったわけでもないので特にこれと言って買い得なポイントはないのですが、この映画が好きな方、セリフの内容をもう一度確認しておきたいという方には良いのではないでしょうか。

投稿者 ogre : 2006年2月18日 20:17



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