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2004
06 15(火)

村上春樹「レキシントンの幽霊」

[ 二次元的行間之隙間:Book]

書籍名:レキシントンの幽霊
著者名:村上春樹
出版社:文藝春秋(文春文庫)

人に勧められて、どっかからか村上春樹を読み始めて、そのままずっと追っかけたり遡ったりして読んでいるのですが、これもつい最近読みました。
奥付をみると1999年ですから、もう5年も前ですね、世界が滅びたのは(爆)

よく見ると単行本は1996年ですから、もう十年近くも前ですね。

ホント、そういう昔のことを考えると、単なる「食わず嫌い」で村上春樹を読んでいなかったというのは、幾分か損をしているなぁ、と思わなくもありません。まあ、若かりし頃(いつだ、とか言うな)には「ノルウェイの森」のようなゆらゆらとしたペースに耐えられなかったのかもしれません。(別に青春ブッ飛ばしていたってワケでも無いんですけどね。)

閑話休題。

本書は7つの短編による短編集。雑誌に掲載された短編の集まりですので、それぞれがこぢんまりとしたものです。そして決して、「こぢんまりとまとまったりしていない。」

不思議な短編集です。短編というと、どうしてもカッチリとオチがついていないとイケナイ感じが(自分は)しているし、オチがつかないと「ぐわぁぁぁぁっ!!!」って感じに吠えたくなるモンですが(なりませんか?)、この短編集の作品にはそれがあまり感じられません。

ー余韻、というのでしょうか、こういうのは。

そうか、村上春樹という作家は余韻の使い方が上手いのか、と、なんか妙に納得してしまいました。(あー、でも、すいません、この本の「氷男」とか、やっぱり、納得できません(笑)。)
もしかしたら何か高尚なコトのメタファーなのかも知れないし、単に一瞬の心象世界を描いただけなのかも知れない。

まあ、そんなことはどっちでもいいのです。

全ては読後の余韻を味わうためにあるのだったらー。

などと、トンデモないことを考えてしまったり、するのでした。

[EOF]

投稿者 ogre : 2004年6月15日 00:00



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