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男の隠れ家を持ってみた：北尾トロ

[ 二次元的行間之隙間:Book]

男の隠れ家を持ってみた (新潮文庫 き 28-3)

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北尾 トロ
新潮社
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妻子持ちなれど人生に物足りなさを感じたライターが、仕事関係なしにアパートを借りて「隠れ家」とし、一人暮らしをしてみる、という、なんとはなしに人生の悲哀を感じさせるようなエッセイ。雑誌連載をまとめただけであるが、後日談もついている。

人間、そう簡単に変わるもんじゃないし、一人暮らししたからどうなるってんでもない。本人は否定しているけど、下心のようなものも亜ったんじゃないの？やっぱり、と、勘ぐりたくなる。そういう意味で、「ホンネ」が聞こえてくるようには感じない。どうも一枚、オブラートにくるんでいるような気がする。
まあ、ソレがかえって、リアルというものなのかもしれないが。

「ヨメも子どもも仕事も家もあって、隠れ家だと？一人暮らしと！？何を贅沢いっていやがる！」ってのが、多分、一般的な解釈だと思う。個人的には、そういう気持になるだろう事を見越して結婚とか子どもとかすっぱり（最初から）切り捨てるのがあるべき道のような気もしなくもないがw。違う生活を送りたいが、今までの人生も捨てられない。なんとも中途半端で、消化不良になる。そのグダグダさが、また、共感を誘うのかもしれないが（笑）。

投稿者 ogre : 2008年7月11日 23:56