03 05(月)
MIST(表参道ヒルズ):柳麺(らぁ麺)
[ 麺丼之中是大宇宙:ラーメン]
ラーメン一杯1,200円。それも、「全部入り」とかではなく、素の、一番安いラーメンがだ。あなたはそんな世界を見たことがあるだろうか?
表参道ヒルズ「MIST」。それがその世界の名前だ。
もう一度言おう。これは、チャーシュー1枚、ネギ、メンマという最小構成の値段だ。メニューにだって、一番上に書いてある。スープは魚介のダシがよくでた醤油味。淡麗に媚びることなくしっかりとした味わいで、熱い。見れば、ズンドウから使う分を取り分けてコンロで温めなおしている。麺は中麺。やや太めか?それを鍋で茹でて平ザルですくっている。なるほど、ラーメンへのこだわりは伝わった。しかし……。
ここは、かの有名店「ちゃぶ屋」が表参道ヒルズに出展した新業態店「MIST」だ。夜はディナーコースも供するという、どの辺を狙っているのかよくわからないお店だ(表参道ヒルズに来る客を狙っている、と言われれば、返す言葉もない)。ギャルソンのような格好の店員に招き入れられて席に着くと、水は口の長いポットからグラスに注がれ、慇懃にオーダーが取られる。メニューによれば、昼はラーメンとそのドリンクセット、少々のアルコールとソフトドリンクらしい。ドリンクセットのアイスコーヒーは一日100杯限定なのだそうだ(また、微妙なところを限定にしたもんである)。ドリンクメニューがやたらと充実しているのは、客層を考えてのことだろう。普通なら回転数が気になってできないところだ。
ラーメンは、醤油味と塩、2月中の限定で味噌ラーメン。追加トッピングはチャーシュー、のり、半熟卵など。今回は醤油味を食べた。魚介と、おそらく鶏のブレンドだろう。ダシの香りが「これでもか」とばかりに効いていて、もしかすると「分かりやすい」を狙ったのかもしれない。ただ、この系統の味は、あまり強調しすぎても、インスタントラーメンのようなわざとらしさになるので、どうかな……。
逆円錐型のオサレな器に入っているが、量は普通に感じた(スープはやや少な目か?)。
しかしまあ、オサレ度では日本一のラーメン屋でありましょう。その目論見は微妙にずれているような気がするけど……。
たとえば、先の黒服。妙な調子の声を出すのだが、フレンチレストランのギャルソンというよりはスーパーで呼び込みをしているようだ。箸とレンゲが引き出しにセットされている(これがそもそも意味不明)のだが、聞くまでアナウンスがなかった(おそらく忘れられた)。ビールを頼むと瓶から注いでくれるのだけれど、下手な上グラスが冷えてない。高級指向なら跳ねよけにナプキンでもセットしておいてくれればいいのに。
先にも書いたように、土地柄と客単価で勝負している。それはつまり回転数が悪いことを前提にしている、とも言える。3組5名の行列がハケるのに15分。そこそこ並んでいたら、かなり時間がかかると思っていい。長時間並びたくない場合は、とにかく早めの時間に行くとよいだろう。
Technorati Tags: ラーメン
投稿者 ogre : 2007年3月 5日 22:04
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