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魔界都市ブルース 幻舞の章：菊池秀行

[ 二次元的行間之隙間:Book]

魔界都市ブルース 幻舞の章

posted with amazlet on 07.02.16

菊地 秀行
祥伝社
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先日、秘宝迷宮 魔界都市ガイド鬼録の感想で

昔からの読者としては、そろそろブルースが聴きたくなってきているのだが。

などと書いてたら本当に出たよ、魔界都市ブルース！しかもイラストは小畑・デスノート・健だ。表紙デザインもリファインされた魔界都市ブルースだが、せつらは相変わらずだし、メフィストもいつも通りだし、人形娘はかいがいしいし、夜香も元気だ。その点は安心していい。

品のいい小品が６本。ただ、品が良すぎてちょっと物足りない感じもする。あまりハードな話はないし、ユーモアも軽く滑っている感じ。せつらのいないところでストーリーが進むことが多くて、妖糸の出番も少なめだ。まあ、せつらとメフィストを正面に出すと誰も相手にできないので仕方がないか（笑）。
菊池氏も、このシリーズを休憩場所に使っているのかもしれないなぁ。

さて、やはりイラストの変更には言及しておかねばなるまい……。これまでの末弥純氏のイラストは、宗教画にも似た、淡い感じで描かれていたのに対し、小畑氏はさすが漫画家、はっきりした線でキャラクターを描いている。せつらやメフィストの顔をちゃんと書いてしまっているわけで、賛否は分かれるだろう。「せつら君はこんな顔じゃない！」とかって思う人は少なく無さそうだ（第一、「普通に絵なんて描けないほどの美形なんだろ！？」って話もある）。
今回はエログロなシーンがなかったが、菊池秀行のドロドロしたシーンを描けるか、というと少々不安だ。まあ、今後も小畑氏がイラストを担当するかどうかは不明だが。
なお、イラストは各話のカバーイラストだけで挿絵はない。

というわけで、魔界都市ブルースをこれまで読んでいた人にはいいが、とっかかりにするにはちょっといただけないかもしれない。まあ、初心者は「魔王伝」と「夜叉姫伝」を読んでからにしろ、ってことで。

	魔王伝〈1〉双鬼編―魔界都市ブルース 祥伝社 菊地 秀行（著） 発売日：1996-04		魔王伝〈2〉外道編 祥伝社 菊地 秀行（著） 発売日：1996-06
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投稿者 ogre : 2007年2月16日 20:58