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2006
09 01(金)

MOONLIGHT MILE(13):太田垣 康男

[ 二次元的行間之隙間:Book]

MOON LIGHT MILE 13 (13)
MOON LIGHT MILE 13 (13)
posted with amazlet on 06.09.01
太田垣 康男
小学館 (2006/08/30)

11巻の後半から始まったH2-A編が決着を迎えるこの巻。前巻のラストはテロリストと対峙してのヒキでしたから、本巻はその緊迫したシーンからはじまり、H2-Aの打ち上げに向かって物語はオヤジの手によって引っ張られていく…。12巻で見せつけられた技術者魂が一基のロケットに向かって集約していく様は、マンガと分かっていてもアツいものがある。
前巻もそうだったけど、電車の中で泣きそうになるのをこらえるのが大変(笑)。この作者は泣かせどころをよくわきまえていらっしゃる…。ちょっとしたプロジェ○トXより泣ける。光を失った「おやっさん」が、技術者集団の記念写真を思い浮かべるあたりなんかは深いな…。
このマンガも、ガーディアンやスペース・プレーンが出てきたあたりからオーバーテクノロジー気味な感じなんだけど(そうでもしないと月基地がいつになっても完成しないから)、その中でいろいろ理由をこじつけてH2-Aを飛ばそうというのはスゴイ発想。それが作中でも「すごい発想」で、周囲の人を巻き込んでまた感動を起こす。無茶目な展開がストーリーと上手く結びついて楽しくなっている。
さっきも書いたけど、SFの虚実のうち、このH2-A編は「実」の部分を多く描いた物語だ。その前のルナネクサス編はどちらかというと「虚」? 次巻はまた舞台を月に戻して「虚」の部分を描くみたい(それはそれでとても楽しみ)。隔週刊誌の連載だから単行本が早くてありがたい。この書き込みでちゃんと連載しているんだから大したものだ(背景は写真のトレースが多いけど)。

投稿者 ogre : 2006年9月 1日 23:53



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