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2006
06 07(水)
06 07(水)
エミリーの記憶:谷甲州
[ 二次元的行間之隙間:Book]
SF界の大御所、谷甲州氏の14の短編。
短編を通してのテーマなどは設定されていませんが、主に登場人物の心理描写に焦点が当てられた作品が多くなっています(たまたまかもしれませんが)。
あとがきで作者本人が書いていますが、初出が80年代後半、94年に単行本化し、21世紀の今年に文庫化された、という来歴の短編集です。発表から20年近く経っているわけですから、いくら手を加えたところでちょっと古い感じは否めません。作中のバーチャルリアリティ表現なんかは、時代を感じるところです(それでも文庫化にあたってだいぶ手を入れたそうなのですが)。
表題作の「エミリーの記憶」は、感応能力を高めるドラッグがかいま見せる、行きずりの情交の中の交流を描いた作品。…ずいぶんぼかしてますが、つまりまあセックスがストーリーの中心軸になってます。作者もあとがきでずいぶん照れていますが(笑)。メカとかSFっぽい描写が少ないので、この作品は意外と古く感じませんでした。
投稿者 ogre : 2006年6月 7日 21:48
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