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10 15(月)
ベトナム・カンボジア旅行記6日目 (1)
[ 旅行記:Travel]
最終日。朝食を摂るテラス・レストランには毎朝おこぼれに預かろうと猫たちがやってくる。日本の猫に比べると、海外の猫は顔立ちがりりしいよね、といつも思う。
この日もあいにくの雨模様。しとしとと雨が降る雨期のカンボジアだ。昼の中華がよろしくなかったのか、昨晩から胃の調子があまりよろしくない。ヌードルを香草と一緒にするりと流し込み、チェックアウトした荷物を車に積んで、さあ、最終日のはじまりだ。
小雨の降る中を車でひた走る。今日の目的地は50キロ以上離れたベンメリア遺跡だ。幹線道路の周辺は見渡す限りの田んぼが広がり、ときおり集落があらわれる。
東南アジア名物「なんだかとんでもないものをバイクに乗せて運ぶ人」、今回は「生きた子豚」。
一時間少々走ると、ベンメリアに到着する。
ベンメリア遺跡は、未だに大部分がジャングルに埋もれたまま、修復もなされていない。周辺の地雷撤去作業が終わったのは2007年で、その前近づくのにも苦労したのだという。
ベンメリア遺跡はゲストハウスのようなものはないが、参道の入口で巨体を広げるナーガの姿が第一のシンボルだ。2メートル以上はある立派な姿が、奇跡的にも殆ど無傷で残っている。その牙を見せつけ、邪なものを威嚇しているかのようだ。
ガイドさんは「ラピュタのモデルです」と盛んに繰り返していたけれど、僕らに言わせりゃどの遺跡もラピュタのモデルに相当しうる。まあ数百年を経た自然の中の遺跡、なんてそうそうあるわけでは無いのだが。
もっとも「ラピュタ」自体、遺跡にあるレリーフのモチーフとして使われているラーマヤーナからの引用がある、いうのもある。ムスカが「ラーマヤーナ」を引用し、シータの名前はラーマーヤナのヒロインのお姫様だ。
>広く長い石畳の参道を進んでいくと、遠くに崩れた門が見えてくる。ここがラピュタなら既に「バルス!」の後なので、残念ながら世界征服をすることはできない。(あ、ラピュタごっこした写真を撮るんだったな……。)
いまは多少なりとも切り開かれているが、かつてジャングルに沈んでいたこの遺跡を最初に目の当たりにした探検隊は、それこそラピュタを仰ぎ見たような気分だったかもしれない。
ちなみにここもかように有名な遺跡であるのでそぞろ歩く団体客と遭遇するのは必至だ。しかし、特にここのような狭く静謐とした遺跡の中で円カウントしたくない類のモンスターではある。上手なガイドはポイントポイントで彼らを避けてコースを進む。まさに匠の技だ。
遺跡の中は、あちらが崩れ、こちらに樹が生え、まさに「遺跡」。
。石造りの回廊がそのまま崩れ落ち、苔むし、樹が生える。観光ルートには足場が組まれて通路ができているが、ルートを外れることにも比較的寛容なようだ。(もちろん遺跡を破壊するような行為は重罪だ。)崩れかけた回廊をくぐったり、がれきの山を登ることもできる(らしい)。とはいえ、雨で濡れた石を相手にチャレンジをする気にもならないし、雨期は蝮がたくさんでるのだそうだ。三十路も過ぎるとその程度で挫ける程度の冒険心しか、ないね(笑)。
いつか誰にも看取られること無く見ずれた石たち。今ではなにもかもを緑色が覆う。
ガイドブックの復元図と比べてもどこがなにやらよくわからない。なにしろ建物が痕跡程度しか残っていないのだからな……。崩れかけた回廊や経堂に入ってみればもうちょっと感覚も分かったのかもしれないが、前述のような理由でパスだ。主に毒蛇が。
門前町にはこんな感じのお土産物屋兼食堂のようなお店が軒を連ねる。その軒先を借りてお弁当のお昼ごはんだ。飲み物をお店で買って、お金を落とすしくみ。
お店のテレビ(またすげぇテレビだよな、改めて見ると)ではMr.ビーンをやってた。テレビで放映しているらしい。字幕もなにも出てないのだが、さすがMr.ビーン、子どもたちも笑いながら見ていた。(どうでもいいが、オープンキャンパスの回。)
つづく
投稿者 ogre : 2012年10月15日 22:53
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